【Viva!ヨーロッパ】
ヨーロッパはほとんどの国が肩を寄せ合って存在してきており、血なまぐさい戦争が昔から絶えなかった。そのため、各国は要衝に「城」「要塞」を築き、他国の侵攻を防いできた。デンマークも同様で、最も大切な拠点の一つが要塞都市「フレデリシア」であった。
国王にちなんだ名前
デンマークでは1640年代、ドイツの30年戦争(1618~48年)に絡むスウェーデン軍のユトランド半島への侵攻を許した苦い経験から、半島に要塞を建設することを決めた。要塞都市は当初、建設を命じた王、フレデリク3世(1609~70年)にちなみ、名前を「フレデリクスオッド」とされたが、1664年にラテン語風に「フレデリシア」と改名された。
三角状の岬の両岸を堀と城壁で弓状に取り囲み、内部は碁盤の目のような市街が形成された。しかし、敵の砲撃にさらされないように内部の建築物は低層化されていた。
新たに出来上がった市街へ市民を移住させようとしたが、なかなか進まず、宗教の自由や免税権などをちらつかせ、移住を促進した。その結果、デンマーク人だけでなく、ユダヤ人やフランスからのユグノー(プロテスタントの一派)も多く移り住んだ。そのため、今でもこの町ではフランス語由来の苗字が多い。