利用者は、警官とトラブルになった時、このアプリが入ったスマホで状況を撮影すれば、その動画が自動的に最寄りのACLU支部に送られる仕組みになっている。スマホを紛失したり、警官に押収・破壊されたりしても、一度ACLU支部に送られた動画は保存され、失われないというのが特徴で、記録は法的手段に訴える場合に有力な証拠として使える。
ACLU南カリフォルニア支部のエクトル・ビジャグラ氏は「『公』の名の下に暴力や人権侵害行為が大手を振って行われている現状は危機的だ。開発されたアプリは、当局の職権乱用をチェックする有力なツールとなる。警官や保安官、国境警備隊など、あらゆる当局者に対して目を光らすことができる」と話している。
住民と衝突、各地で続々
米国では、昨年8月に中西部ミズーリ州ファーガソンで白人警官が黒人青年を射殺した事件後、各地で住民と警官の衝突が続発している。先月12日には、東部メリーランド州ボルティモアで黒人男性が警察に逮捕された際、手荒な扱いを受けて脊髄を損傷し1週間後に死亡。27日に警察と黒人主体の住民が衝突して暴動に発展、約200人が逮捕され、鎮圧に当たった警官15人が負傷した。非常事態宣言が出された後の29日には、ボルティモアで行われた大リーグのオリオールズ-ホワイトソックス戦が、観客の安全に配慮して史上前例のない無観客試合として実施された。