米ミズーリ州ファーガソンで丸腰の黒人青年を射殺した白人警察官が先週不起訴となり、全米各地で抗議デモや暴動が起きたのに続き、ニューヨーク・スタテン島で黒人男性の首を絞めて取り押さえ死亡させた白人警察官が3日、またも不起訴となった。ニューヨーク中心部のタイムズスクエア付近などで抗議デモが行われ、数千人が集まって、警察や司法への怒りの声を上げた。CNNテレビによると、約30人が逮捕され、米国に再び不穏な空気が漂っている。
司法省が独自捜査へ
米メディアによると、地元大陪審は、審理の対象となった警察官、ダニエル・パンタレオ氏について「起訴する合理的な理由がない」との結論を出した。
事件は7月に発生。たばこを違法販売した疑いでエリック・ガーナーさん=当時(43)=をパンタレオ氏が首を絞めて取り押さえ、数人の警察官と地面に組み伏せた。ガーナーさんは意識を失い、病院に運ばれたが死亡が確認された。ガーナーさんには呼吸器疾患の持病があった。ニューヨーク市警は内規で背後から首を絞めて取り押さえることを禁じている。