ラウル・カストロ国家評議会議長(右)と会談する岸田文雄外相=2015年5月2日、キューバ・首都ハバナ(外務省提供・共同)【拡大】
外務省などによると、前議長は自宅で岸田氏と約45分間会談。岸田氏の出身地でもある広島を03年に訪れた経験に言及、核兵器の悲惨さについて岸田氏と意見交換した。岸田氏の身内の原爆による被害についても尋ねた。岸田氏は、前議長が広島を訪問した際に撮った写真を手渡したという。
前議長は「日本人は勤勉で日本製品は優秀だ。日本とは常に友好関係にあった」と指摘。防災、農業、野球なども話題に上った。
岸田氏は両氏との会談に先立ち、閣僚評議会(内閣)のカブリサス副議長とも会談。日本の企業関係者でつくる使節団の20人以上が同席した。岸田氏は2国間の経済関係を強化する上で、租税や雇用制度の改革、二重通貨制廃止などのビジネス環境の整備を要請。これに対し、副議長は前向きな意向を示した。
岸田氏は2日、ロドリゲス外相とも会談、キューバと米国との国交正常化を見据え、政府開発援助(ODA)を拡充する考えを伝達した。(共同/SANKEI EXPRESS)