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ソ連の抑圧と闘い続けた「白鳥」 20世紀最高のバレリーナ M・プリセツカヤさん死去 (1/3ページ)

2015.5.4 08:00

2006年5月28日、ドイツ・バイエルン州ミュンヘンのバイエルン・バレエ劇場リハーサル室でインタビューに答えるマイヤ・プリセツカヤさん(飯田英男撮影)

2006年5月28日、ドイツ・バイエルン州ミュンヘンのバイエルン・バレエ劇場リハーサル室でインタビューに答えるマイヤ・プリセツカヤさん(飯田英男撮影)【拡大】

  • 1996年3月3日、70歳のときにウクライナ・首都キエフでの公演で踊るマイヤ・プリセツカヤさん(AP)

 ロシア・バレエの殿堂モスクワのボリショイ劇場で長年プリマを務め、「20世紀最高のバレリーナ」と称されたマイヤ・プリセツカヤさんが2日、滞在先のドイツで心臓発作のため死去した。89歳だった。ロシア主要メディアが伝えた。日本を「第二の故郷」と呼ぶ親日家で、これまで約40回訪日し多数の公演を行った。2006年に、優れた芸術の世界的創造者を顕彰する第18回高松宮殿下記念世界文化賞(演劇・映像部門)を受賞。日本バレエへの貢献で11年秋には旭日中綬章を受章した。

 1925年、モスクワ生まれ。芸術一家に生まれるが、父はスターリン体制下で政治犯の嫌疑をかけられ銃殺、母も流刑になり、おじとおばの元で育つ。18歳でボリショイ劇場に入団すると、美貌と技巧、抜きんでた芸術性で瞬く間に人気を博した。

 47年に主役を演じた「白鳥の湖」で称賛を浴び、旧ソ連体制下で一時、出国を禁じられるなど抑圧を受けながらも、60年にプリマに昇格。世界的な名声を獲得した「瀕死(ひんし)の白鳥」を生涯の代表作として繰り返し踊った。

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