イタリア北部ミラノで1日、「食」をテーマとした国際博覧会(万博)が開幕した。約150の国や国際機関が参加。多彩な食文化の魅力を紹介するほか、飢餓や肥満、安定的な食料供給など世界が抱える課題へのメッセージを発信する。10月31日までの6カ月間開催され、2000万人以上の入場者を見込む。
ミラノ郊外にある約1.1平方キロの会場には、54カ国・機関が独自の展示館を設けた。
最大規模の展示館は「日本館」だ。「共存する多様性」をテーマに和食の魅力を発信する。日本館は5つの区画に分かれ、プロジェクターやハイテク技術を駆使した体験型の展示で伝統の食文化をアピール。さまざまな和食を楽しめるレストランは初日から大勢の来場者でにぎわった。
会場内を南北に結ぶ通り「カルド」では開催国イタリアがパスタやチーズなど多彩な特産品を展示するほか、伝統の食文化の保護を目指す同国発祥の「スローフード」運動も提唱。東西に延びる「デクマーノ」には、各国の特色を生かした展示館や複数国で共同運営する展示施設などが並ぶ。