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起死回生とはならなかった国共党首会談 (2/4ページ)

2015.5.15 08:00

会談前に握手する台湾の与党、中国国民党の朱立倫主席(左)と中国共産党の習近平総書記=2015年5月4日、中国・首都北京市西城区の人民大会堂(共同)

会談前に握手する台湾の与党、中国国民党の朱立倫主席(左)と中国共産党の習近平総書記=2015年5月4日、中国・首都北京市西城区の人民大会堂(共同)【拡大】

 会談で朱氏は、中台は「同じ一つの中国に属している」と述べた上で、「92年コンセンサス(合意)」が中台関係の前提だと強調した。台湾当局は92年合意とは「一中各表」、つまり「『中国』の解釈は各自が行うもので、中華民国を指す」と対内的に説明しているが、朱氏は会談でこの点に言及せず、「内容と定義が異なる92年合意」とあいまいな表現にとどめた。その上で、合意を「深化」させたい、とも述べた。台湾では、会談で92年合意に代わる新たな概念を模索するのではないかとの期待が高まっていたため、肩すかしとなった。

 朱主席の論理矛盾

 また、朱氏は、台湾の「100年の歴史」を語り、孫文(1866~1925年)が1911年に「中華民国」を建国した史実に触れた。会談に同席した国民党の立法委員(国会議員に相当)は「感動し、誇らしかった」と述べて、朱氏の成果として強調したが、共産党も建国の史実は否定していない。台湾の与党党首として言及すべきは、国民党が49年に台湾に逃れて以降の「中華民国」であり、その点に言及せずに「成果」を誇るのは羊頭狗肉(ようとうくにく)の感が否めない。

メディアの評価も辛口

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