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起死回生とはならなかった国共党首会談 (4/4ページ)

2015.5.15 08:00

会談前に握手する台湾の与党、中国国民党の朱立倫主席(左)と中国共産党の習近平総書記=2015年5月4日、中国・首都北京市西城区の人民大会堂(共同)

会談前に握手する台湾の与党、中国国民党の朱立倫主席(左)と中国共産党の習近平総書記=2015年5月4日、中国・首都北京市西城区の人民大会堂(共同)【拡大】

 対する習氏は、表向き過去10年間に国民党が果たしてきた役割を高く評価したものの、「中台関係は現在、新たな節目に立っている」と強調。中台関係の行方は、中台の「すべての政党にとり重大な問題だ」と述べて、民進党の動向を注視していることを示唆した。

 会談の成果について、台湾師範大の范世平教授は、5月5日付聯合報への寄稿で「新たな突破はなかった」と分析。中国時報も5月5日付社説で「良く言えば理性的で実務的、悪く言えば創造的な思考に欠ける」と評価し、総統選で国民党が有利になるには「さらに努力が必要だ」と断じた。聯合報や中国時報といった国民党寄りのメディアですら高い評価を与えていないことが、今回の会談に臨んだ朱氏の成果を如実に物語っている。(台北支局 田中靖人/SANKEI EXPRESS

 ■92年コンセンサス 中国と台湾が1992年、香港での協議の後、達したとされる合意。「一つの中国」を認めつつ、解釈は各自に委ねるとの内容で、台湾側は中国とは「中華民国」だと主張している。台湾の野党、民主進歩党は合意自体が存在しないとして受け入れを拒んでいる。

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