2012年3月29日、甲子園春夏通算50勝目を上げた時の渡辺元智(もとのり)監督=兵庫県西宮市(澤野貴信撮影)【拡大】
高校野球の甲子園大会で春夏通じて5度の優勝を誇る横浜(神奈川)の渡辺元智(もとのり)監督(70)が、今夏限りで退任することが14日、高校への取材で分かった。健康上の問題が理由で、平田徹部長(32)が後任に就く。既に今夏の大会後に渡辺氏を終身名誉監督とする辞令が出ており、渡辺氏は「今後もできる限りグラウンドに立ち、後任監督のサポートや生徒の指導に携わっていきたい」と話しているという。
神奈川県出身の渡辺氏は横浜高を卒業し、1968年に監督へ就任した。春15度、夏12度の甲子園出場を重ね、73年の選抜で初優勝。松坂大輔(現ソフトバンク)を擁した98年の春夏連覇を含め、春3度、夏2度の優勝を果たした。
甲子園通算51勝は智弁和歌山監督の高嶋仁氏の63勝、PL学園(大阪)元監督の中村順司氏の58勝に次ぐ歴代3位タイ。恩師の退任について、松坂は「(渡辺監督が)最高の場所で最後を迎えてもらえるように選手たちには頑張ってほしい」と話した。(SANKEI EXPRESS)