民主的な選挙制度を求めるデモの再開も視野に、テントが立ち並び始めた香港中心部、金鐘で、現場を案内する学生団体のメンバー、周庭さん=2015年5月18日、中国・香港(河崎真澄撮影)【拡大】
デモの途中で周さんは突然、学民の幹部職を辞任したが、「家族でも友人でも学校でもない別のところから、強い圧力があった」と明かした。現在は一人の学民メンバーとして活動を続けている。
日本について「香港よりも進んだ民主的な選挙や政治制度がある。社会の未来を決められる『大阪都構想』の住民投票は羨(うらや)ましかった」と話し、「でも日本は若者の投票率が低いと聞いている。民主社会を求める香港人の熱意や民主選挙の大切さを日本で強く訴えたい」と意欲を示した。
日本のアイドルグループ「嵐」やアニメの大ファンで、日本語も独学で勉強している。「秋葉原やコンサートにも行って日本の文化に触れたい」と、18歳の素顔ものぞかせた。
抗議テント再び…先鋭化も
香港では昨年12月にデモが強制排除されてから半年余りがたったが、政府の本部庁舎ビルと立法会が並ぶ香港島中心部「金鐘(アドミラリティ)」の歩道には、民主派の学生や市民らの抗議テントが再び林立し始めた。周さんによると、歩道のテントは100を超えたという。