7日投開票の英総選挙(下院、定数650、任期5年)は、与党、保守党が解散時より20議席以上伸ばし、8日午後0時45分(日本時間8日午後8時45分)現在、単独過半数となる326議席を獲得した。これにより、保守党を率いるデービッド・キャメロン首相(48)の続投は確実となり、公約である欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票の実施に向けた動きが活発化する。
キャメロン首相は8日、勝利を宣言し、「一つの連合王国を統合していく」と述べ、スコットランドの独立を阻止する意向を示した。また、欧州一の経済成長を達成した実績を強調し、今後も経済成長を重視していくことを約束した。
キャメロン政権が進めた緊縮財政への不満は根強いが、英国民は財政再建に一定の評価を与えた形だ。
一方、地盤だったスコットランドを中心に25議席以上を減らした労働党のエド・ミリバンド党首(45)は敗北を認め、辞任を表明した。保守党と連立与党を組んでいた自由民主党も40議席以上減らし、副首相を務めるニック・クレッグ党首(48)が辞意を明らかにした。