今回逮捕された少年らをこうした行為に走らせた裏には「ユーチューバー」や「生主(なまぬし)」と呼ばれる存在がちらつく。動画投稿サイト「ユーチューブ」「ニコニコ動画」に動画をアップし、報酬を得ている人々のことだ。
2億円稼いだ例も
ウェブニュース編集者の上田裕資氏は「動画投稿サイトの運営会社は投稿者が投稿した映像とともにスポンサーのCMを流し、広告収入を得る。その収入の一部が投稿者に支払われる仕組みだ。ユーチューブでは動画再生1回当たり、0.1円が投稿者の手に渡る」と解説する。
ニコニコ動画では閲覧者が多いほど1回の再生に対して発生する金額が大きくなる。「日本人で動画で最も稼いでいるのは、現在タレントとしても活躍するHIKAKIN氏。ユーチューブで得た金額は2億円近いとされている」(上田氏)
業界事情に詳しいライターの鈴木將義(まさよし)氏は少年の心境について、「ニコ動発の“派生ビジネス”を狙ったのではないか。先日もニコ動で活動していたカラオケのユニットが人気を呼び、ライブ告知を行ったところ、3万円のチケットが売り切れたと話題になった。この少年も積極的に名前を売ることで、IT関係の文化人枠に収まろうと考えたのかもしれない」と分析する。