白鵬(下)が首投げで豪栄道に敗れる=2015年5月21日、東京都墨田区・両国国技館(共同)【拡大】
今できることは何か、を自らに問うた。賜杯に最も近い白鵬を倒すことしか残されていないのは明らかだった。「自分なりの意地を見せたい」。師弟の思いが結実した。
白鵬にもろ差しを許し、万事休すかと思われた。相手が寄ってきた土俵際で、腰を入れて放った捨て身の首投げは「考えるより体が勝手に動いた」。べっとりと砂がついた大銀杏(おおいちょう)は諦めない執念の証しだった。軍配は豪栄道に上がった。賜杯争いを盛り上げる殊勲の星だ。(SANKEI EXPRESS)