作品にはこの時代を彩ったアイドル歌手の名曲もBGMとして流れている。つい数年前まで現代を代表するスーパーアイドルグループのセンターを務めていた前田も興味津々だったようで、「もともと、私はこの時代のアイドル歌手が大好きで、彼女たちのようになりたかったんです。特に薬師丸ひろ子さんが一番好きでした。かわいいですよね」と声を弾ませた。
すかさず松田は「前田さんは80年代系なんじゃないかな。ビンテージ感というか、古くささというか、古きよき時代の雰囲気を持っている現代のアイドル。クラシックですよね」と口を挟むと、前田は「ビンテージ感はひどいですよ」と反論し、苦笑いを浮かべた。
役作りは台本第一
松田の演技全般に言えることだが、見る側は鋭い刃物を突きつけられたかのような錯覚を覚えるときがあり、本作でいえばマユに対して暴力行為に及ぶシーンが真っ先に頭に浮かぶ。どんな役作りで臨むのだろうか。