そのため警戒レベル引き上げに際しては「いつ噴火が起きてもおかしくなかった01年と似た状況」であることが判断材料とされた。気象庁の西出則武長官は21日の会見で「ある意味、類推の中で基準を定めており、噴火の観測がないという間を埋めるため、専門家と議論しながら監視している」と説明した。
それゆえに、地元ではこの判断への是非をめぐる議論が今も続く。強羅地区で旅館を経営する男性は「火山活動の活発化は、火山とともに生きている地元にとっては日常」と強調。「立ち入り制限などの措置は必要だが、『レベル2』はインパクトが大きすぎる。観光客を必要以上に怖がらせている」と話す。
「特殊事情を考慮」
一方、「箱根は火口となる大涌谷の中を歩くこともできる。昨年の御嶽山(おんたけさん)噴火のような被害を出すことは絶対に避けなければならない」と強調するのは箱根町総務防災課の担当者。「箱根の特殊事情を考えれば(レベル引き上げや避難指示など)早めに判断せざるを得なかった」という。
西出長官は「これまで観測されているデータを総合すると、注意を要するのは大涌谷のごく狭い範囲」と強調した上で、「御嶽山噴火を受けて、気象庁も丁寧に情報を提供するように心がけている。正しい情報を持って、正しく恐れてほしい」と呼びかけている。(SANKEI EXPRESS)