「ブラックアンガス牛のロティ_ペッパーベリーのソース」は24カ月以上飼育されたアンガス牛のバラの部分が使われている。じっくりとローストされた赤身は噛むほどに味わいが増し、タスマニア産の粒マスタードが添えられている。野菜はマコモ茸にマイタケ、ポテト=2015年5月18日、京都市中京区(志儀駒貴撮影)【拡大】
同じく前菜の「天使の海老のフラン」は濃厚なエビが丸ごと一尾楽しめる。コンソメに卵、生クリームを混ぜ込んで蒸し上げた茶碗(ちゃわん)蒸しのようなふわふわのフランに、エビの殻やミソでとった濃厚なソースをまとわせる。
涼やかなガラスの器で提供されているが、意外や温かく、そのギャップに驚かされる。ちなみに「天使の海老」とはメニューの名前ではなく、南太平洋のニューカレドニアの美しい海で養殖されたエビにのみ名付けられる名前だとか。
「2002年のオープン以来、常連客から必ずリクエストされるほど支持されています」と橋本シェフは胸を張る。フラン(卵と生クリームなどの材料を混ぜたものを型に入れ蒸し焼きにした料理)と濃厚なエビのソースが絡まり合い、深い味わいに驚く。日本人なら誰もが好む味といえるだろう。
魚料理はヒメジを使った「ルージェのポワレ」。和食ではあまり扱われない食材のヒメジも、フレンチでは魚料理の王道。刺し身には不向きでも火を入れるソテーや揚げ物にすると白身本来の甘さが際立つ。皮目の赤さを際立たせるソースは真っ黄色。フレンチに見かけぬ黄色のソースの正体はサフランで作るという。濃厚なクリームソースとヒメジのおいしさに驚かされる。