「民主主義はバス」
首相在任中は国際通貨基金(IMF)主導の構造改革路線を前政権から引き継いで経済の安定化を実現。その成果を都市部に比べて開発が遅れていた地方部に手厚く分配し、支持基盤を強固なものとしてきた。
その一方でエルドアン氏は、自身に批判的なメディアへの統制を強めるなど強権的な手法を多用し、AKPと財界の癒着や汚職をめぐる疑惑も後を絶たなかった。政敵を排除するなどしてAKP内で絶対権力を確立したエルドアン氏は、オスマン帝国時代の王になぞらえて“スルタン”と呼ばれた。
「民主主義はバスのようなもの。目的地に着いたら降りればいい」
エルドアン氏はかつて、ヨルダンのアブドラ国王(53)にこう語ったと伝えられたことがある。民主主義は権力掌握の手段としかみなしていないとも受け取れる発言だ。AKPが今回総選挙で大統領権限の強化に向けて改憲を主張したことは、野党やAKPに反発する市民には「危険な野望」と映ったようだ。