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イラン核合意 ざわめく原油市場 (1/4ページ)

2015.4.21 09:40

首都テヘラン南郊にある半ば休眠状態の製油所。経済制裁が解除されても、イランでは多くの石油施設の保守管理が滞っているため、すぐに生産力を回復させるのは難しいとの見方もある=2014年12月22日(AP)

首都テヘラン南郊にある半ば休眠状態の製油所。経済制裁が解除されても、イランでは多くの石油施設の保守管理が滞っているため、すぐに生産力を回復させるのは難しいとの見方もある=2014年12月22日(AP)【拡大】

 【国際情勢分析】

 イランが核問題をめぐって米国など6カ国と枠組み合意に達し、原油市場でイラン産原油の供給が増えるとの思惑が強まっている。経済制裁の解除後にイラン産の輸出が増え、原油価格は下がるとの見方が大勢だ。ただ、原油市場はすでに供給過剰で、油価は低迷が続いている。エネルギー情勢は物価や貿易収支を通じて各国の経済政策にも影響するだけに、イランの原油輸出がどの時期に、どの程度まで回復するのか、専門家や投資家が分析を深めている。

 輸出再開で価格下落予測

 イランと6カ国がスイス西部ローザンヌで合意した2日、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ、電子版)は「経済制裁が解除されれば、イランは翌年までに1日当たり100万~120万バレルの生産増が可能になるだろう」との見方を示し、その結果、「世界的な供給過剰を強めるとともに、原油価格の(下押し)圧力になる」とした。実際に2日の合意後は、指標となる北海ブレント原油先物が一時1バレル=54ドル台と前日比約5%下落した。原油市場で投資家が、世界7位の産出量を持つイランの供給増を想定していることをうかがわせた。

「イランの原油市場への影響がどうなるかは最終合意次第だ」

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