「IKKO_心の格言200」(IKKO著/エムオン・エンタテインメント、1111円+税、提供写真)【拡大】
ストレートに伝える
私が尊敬する女優さんの一人に、故・杉村春子さんがいらっしゃいます。私はプロ意識の高い女性に心ひかれてしまうのです。そういう意味でも、若い頃から杉村春子さんが大好きで、ドラマも全部見ていましたし、ラジオ番組も欠かさず聞いていました。あるとき、インタビュアーに「舞台で何度も同じお芝居をやって、飽きないのですか?」と聞かれた杉村さんは、こうおっしゃいました。「同じせりふでも、そのときの自分の感情は違うし、環境も違う。その違いを受けて、言葉を発するのです。飽きるわけがありません」。言葉の難しさをとらえた、名女優・杉村さんならではのご返答だと、心が震えたものです。
言葉というのは、一つの言葉が幾通りにもとらえられていく。だからこそ、それを発するときは気をつけなければなりません。私自身、若い頃は気を遣いすぎて、心にウソをついた話し方をしてしまっていました。