ごく小規模な噴火が起きた浅間山の火口付近=2015年6月16日午前11時44分、群馬、長野県境(共同通信社ヘリから撮影)【拡大】
戻らぬ観光客
過去1年の火山活動を振り返ると、昨年9月に御嶽山(長野、岐阜県)が噴火、57人が死亡し、6人が行方不明に。口永良部(くちのえらぶ)島(鹿児島県)では昨年8月に続き今年5月に噴火が起き、住民全員が島外へ避難。帰島時期については、火山噴火予知連絡会が「最大で年単位になる」と長期化を指摘する。
さらに、小笠原諸島の西之島(東京都)は溶岩流出で陸地が拡大。草津白根山(群馬、長野県)や吾妻山(山形、福島県)、霧島連山(鹿児島、宮崎県)の新燃岳などは小規模噴火の可能性がある。山体膨張が続く桜島(鹿児島県)も多量の火山灰が降る噴火の恐れがあり、口永良部島がある屋久島町の職員は「あちこちの火山が動きだしているようで不気味。早く落ち着いてほしい」。
不安を高めている要因には、経済への深刻な影響もある。東日本大震災後に観光客が減った蔵王山(宮城、山形県)では今年4月、追い打ちをかけるように噴火警報(火口周辺危険)が発表された。16日に解除となったが、この間に利用客が減少した山形市の老舗ホテルは破産するなどし、市関係者は「一度離れた客を取り戻すのは簡単ではない」と話す。