ごく小規模な噴火が起きた浅間山の火口付近=2015年6月16日午前11時44分、群馬、長野県境(共同通信社ヘリから撮影)【拡大】
風評被害の懸念は、日本有数の温泉街を抱える箱根山(神奈川県)でも同じ。蒸気の強い噴出や火山性地震が続いて5月に噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)へ引き上げられると、ある施設はこの月の客が昨年より約2割も減り、地元の観光協会は「好転する兆しがない。書き入れ時の夏休みが迫って心配だが、今はじっと耐えるしかない」と語った。
「呼吸のようなもの」
火山活動が活発化しているかどうかには、専門家の間で否定的な意見が多く、東京大地震研究所の中田節也教授は「近年で特に活発になったというわけではない。噴火はいずれも小規模で、火山にとっては呼吸しているようなもの」と述べる。
産業技術総合研究所の下司信夫・大規模噴火研究グループ長も「噴火が増えているように感じるのは、1991年に起きた長崎県の雲仙・普賢岳の噴火以降、火山活動が静かな時期が続いたからではないか」と説明。浅間山をめぐっては、過去に数年間隔で噴火を繰り返していることを指摘した上で「御嶽山(おんたけさん)や口永良部島の火山活動と連動しているとは考えにくい」との見解を示し、過度な反応を戒める。