結婚式を挙げた会場の前で、笑顔のクリスティンさん(左)とジェニファーさん=2015年6月6日、米アーカンソー州フォートスミス(共同)【拡大】
同性婚の是非をめぐり、米連邦最高裁は今月中に認めるかどうか歴史的な判断を示す。下級審や州裁判所の判断はばらばらななか、最高裁が態度を明確にする時期が来た。同性婚を嫌う保守派の力は依然として強いが、米社会の潮流は許容する方向にある。性的少数者(LGBT)のシンボルである虹色の旗を掲げて闘ってきた人々の間で、判決への期待は大きい。
「父も母も認めず」
南部アーカンソー州ユーレカスプリングスは、鉱泉で有名な小さな観光地だ。ともに男性のジークさん(68)とディックさん(66)は、州の裁判所が同性婚を一時認めた昨年に結婚した。玄関の虹の旗が目を引く。
2人は28年前からここで暮らす。ユーレカスプリングスは当時から、反体制派の若者らが古い習慣にとらわれない独自の文化を形成し、同性愛者も受け入れてきた。その前にディックさんが住んでいた東隣のテネシー州の同性愛者が集うバーでは、警察による露骨な嫌がらせにおびえた。
「保守的な肉体労働者だった父親と、宗教心にあつい母親も自分を認めなかった」。ディックさんは目に涙を浮かべた。