エアバック問題でタカタが記者会見を開き、記者の質問に答える高田重久会長兼社長=2015年6月25日、東京都港区(早坂洋祐撮影)【拡大】
高田会長は会見で「安全を提供することが当社の本分なのに、今回のような事態になったのは痛恨の極みだ」と述べた。表情はさえず、声は消え入るように小さかった。
タカタの2015年3月期連結決算の最終損益は、過去最大の295億円の赤字だった。16年3月期は200億円の黒字転換を見込むが、新たなリコール関連費用が発生しないことが前提だ。
しかし米道路交通安全局(NHTSA)は5月、タカタ製エアバッグのリコール対象をこれまでのほぼ2倍に拡大すると発表。状況は厳しくなる可能性がある。
「エアバッグの供給が滞って困る自動車メーカーは決して見捨てない」(タカタ幹部)。問題が広がる中でもタカタの危機感は薄かった。
自動車メーカーは、コスト削減のため部品の共通化を急いでおり、エアバッグ世界2位のシェアを誇るタカタへの依存が強いのが現実だ。