環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)妥結を模索するバラク・オバマ大統領。アジア太平洋地域における米国の主導権を確保できるか?=2015年6月24日、米国・首都ワシントン(AP)【拡大】
一方、オバマ政権は経済協定であるTPPに、日米同盟強化を含む安全保障上の価値も付与し始めた。ジョン・ケリー国務長官(71)、アシュトン・カーター国防長官(60)は9日付の米紙USA TODAYに連名で寄稿し、TPPが米国の「同盟関係を深化させ、アジア太平洋への関与を強める」と訴えた。
アジア秩序で主導権
背景には、中国が南シナ海で岩礁埋め立てと軍事拠点化を一方的に進めていることへの危機感がある。運営に不透明な面があるとして米国が参加を見送った「アジアインフラ投資銀行」(AIIB)の設立を目指す中国が、アジアの経済や国際金融分野で存在感を増していることも懸念材料だ。
これまで米国が主導してきたルールに基づく国際秩序が、中国による「より閉ざされた秩序との競合を迫られている」(両長官)との認識は、TPPの妥結に向けたオバマ政権の取り組みを一段と加速することになりそうだ。(共同/SANKEI EXPRESS)