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AIIB 比など7カ国署名見送り 中国が単独「拒否権」 見えにくい透明性 (1/5ページ)

2015.6.30 08:00

アジアインフラ投資銀行設立協定の署名式で、記念写真に納まる中国の習近平国家主席(前列中央)と創設メンバー国の代表ら=2015年6月29日、中国・首都北京市西城区の人民大会堂(ロイター)

アジアインフラ投資銀行設立協定の署名式で、記念写真に納まる中国の習近平国家主席(前列中央)と創設メンバー国の代表ら=2015年6月29日、中国・首都北京市西城区の人民大会堂(ロイター)【拡大】

 中国が主導する国際金融機関、アジアインフラ投資銀行(AIIB)の創設メンバー57カ国は29日、設立協定の署名式を、北京市内の人民大会堂で行った。メンバー国は今後、それぞれ国内に戻って批准手続きを行い、年内に正式発足する見通しだ。ただ、フィリピンなど7カ国はこの日の署名を見送った。

 南シナ海問題に反発か

 中国側は「署名できなかった7カ国も、国内の手続きを経て年末までに署名する」と説明した。フィリピンは領有権を争う南シナ海で、中国が岩礁の埋め立てを強行したことに反発し、署名に難色を示したもようだ。米国や日本は参加を見送ったが、英国やドイツなどはメンバーに加わり、先進7カ国(G7)でも対応が分かれた。

 AIIBの資本金は1000億ドル(約12兆3000億円)で中国が最大の297億8000万ドルを出資する。中国の持つ議決権の比率は26.06%で、運営上の「拒否権」を握る。本部は北京に置く。中国財政次官やアジア開発銀行(ADB)副総裁を歴任した金立群AIIB設立準備事務局長(65)が初代総裁に就く方向で、国際金融機関ながら中国色の極めて濃厚な組織となる。

中国のインフラ外交

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