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【野口裕之の軍事情勢】「健康のためなら死んでもよい」と同じ? 摩訶不思議な集団的自衛権反対論 (3/5ページ)

2015.7.6 06:00

衆院平和安全法制特別委員会で民主党の辻元清美氏(手前左)の質問に答弁する中谷元(なかたに・げん)防衛相。論議はかみ合わず、委員会は一時紛糾した=2015年7月1日、国会(共同)

衆院平和安全法制特別委員会で民主党の辻元清美氏(手前左)の質問に答弁する中谷元(なかたに・げん)防衛相。論議はかみ合わず、委員会は一時紛糾した=2015年7月1日、国会(共同)【拡大】

 ただし、侵略も含め、安全保障上「何でもアリ」の中国と違い、日本はほぼ「何でもナシ」。世界中の国家が権利も行使も国際法上認められる集団的自衛権の、しかも自国防衛とほとんど同義の限定的行使もダメ。個別的自衛権行使もダメとは、さすがに左翼も言いづらい社会環境に半歩前進したが、自国防衛に備える法的要件も異様なほどハードルが高い。

 他国の「軍靴」は酷使

 「軍靴の音」を嫌う“平和国家”がご自慢の一方で、他国の「軍靴」は平気で酷使する。例えば海外で危機に瀕した邦人の自衛隊による《救出》。現行法では不可で、できるのは救出後の《輸送》のみ。おまけに、安全見通しが前提で民間にも務まる。キナ臭い局面では、自衛隊の身代わりとして外国軍を文字通り矢面に立てる。カンボジアで起きた軍閥同士の銃撃戦に伴い【タイ軍機】が邦人440人を救出(1997年)▽エリトリアで発生したエチオピアとの国境紛争時も、邦人3人が【米軍機】で避難(98年)…など、隠したい恥史には事欠かぬ。

 日中両国とも、独善性がいかに国際に迷惑をかけるかも気付かぬのだが、国内で人民弾圧を平然と行う中国は外面だけは繕う。2011年のリビア内戦で、中国軍は自国民退避用にフリゲートを派遣したが、邦人は【スペイン軍機】などに乗せていただいた。中国以下の無責任な棄民政策ではないか。

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