ギリシャの国旗を振って、財政再建策への「反対」が多数を占めた国民投票の結果を喜ぶ若者たち=2015年7月5日、ギリシャ・首都アテネ(ロイター)【拡大】
国会議事堂に面したシンタグマ広場。5日夜の投票締め切り直後に反対派の優勢が伝えられ、勝利を確信した人々が続々と集まった。国旗や「OXI(オヒ)」の旗が翻り、「ギリシャから新たな民主主義が始まった」と拡声器で叫ぶ支持者に群衆が大歓声で応えた。熱狂は6日未明まで続いた。
「賛成しても反対しても困難な状況に変わりはない。私たちは国民の誇りを示したの」。6日朝、同じ広場のATMに並んだ女性事務員マクロブル・スタブロラさん(41)は振り返る。ただ、日常生活を取り巻く状況は厳しさを増している。6月29日から銀行はほぼ営業を停止し、預金引き出しが制限されたままだ。当初は1日60ユーロ(約8100円)が引き出せたが、現在は50ユーロ。一部では現金が切れ、ATMを探し回る市民も。反対票を投じたスタブロラさんも「将来は暗いわ」とつぶやいた。(共同/SANKEI EXPRESS)