市場関係者からは「(企業業績の拡大など)日本国内の環境は特に悪くなく、『2万円は割らないだろう』との安心感もあっただけに、すんなり下回ったことで動揺が走り、下げ幅拡大につながった」(大手証券)との声が聞かれた。一方、東京外国為替市場では安全資産とされる円が買われ、円は1ドル=121円台半ばまで上昇。対ドルでは一時121円43銭と、前日に比べ1円超上昇する場面があった。
≪上海株てこ入れ不発 「爆買い」打撃も≫
中国の株式市場の下落に歯止めがかからない。中国政府はなりふり構わずに株価てこ入れ策を打ち出しているが、上海総合指数はこの1カ月で約3割も急落。上海や深●(=土へんに川)の株式市場では、自社株の下落を恐れる企業が相次いで証券取引所に自社株の売買停止を申請。8日時点の売買停止銘柄は1400を超え、全体の半数を超える「前代未聞の事態」(大手証券)となった。
動揺浮き彫り
中国の株式取引の8割を占める個人投資家の不安心理は高まっており、8日の上海株式市場は一時、前日終値から8%超下落。終値は5.9%安の3507.19だった。