俳優、桐山漣(れん)さん=2015年5月26日(高橋天地撮影)【拡大】
夢との折り合い
誰も彼もがなりたい自分になれるわけではなく、どこかで必ず夢と折り合いをつけなければならない。桐山の場合、転機は20歳を少し過ぎた頃だった。中学3年で初めてギターを手にし、高校1年でバンドを結成、プロになろうと果敢にオーディションに挑んできた桐山だったが、5年が過ぎても活動がいまいち形になってこない。ふと「自分はバンドには向いていないのではないか」と確信し、ピンで勝負したくなった。そこで、メンバーの1人が脱退したとき、自分も「新しいことをやってみよう」と追随した。
上手に夢と折り合いを付けるには、最後に自分が「もう十分に頑張ったじゃないか」と納得できるかどうかが最大のポイントだ-。桐山は強く思う。そんな心境になれるようにするためにも、「『こういう仕事に就きたい』『映画やテレビに出演したい』と口に出したうえで、具体的に行動に移すことが大事になってくる。僕は言霊の力って信じています。実際、そのようにして今の仕事につながってきましたからね」。