ガラス細工のようなホシムシの幼生、矢のように鋭い角を持つノコギリイッカクガニ-。A4サイズのページを占拠する生き物たちの姿に、思わず引きこまれる。タイトルこそ「美しい海のいきもの」だが、伝えたいのは美しさだけではないという。「俺にとって、生き物って単純にカワイイ、キレイ、だけじゃないんだよね。1グラムに満たないようなプランクトンでも、拡大してみるとすごくユニークな形をしていてね。『こんなヤツがいるのか!?』という驚きが原点にある。極小から地球上最大の生き物まで、みんな等しく同じ命。『生き物ってスゲェんだ』というインパクトを感じてほしい」
すべて自身の撮影写真
一般的な図鑑では、何人もの写真家が撮ったデータベースから写真をピックアップするが、今回はもちろんすべて自身の撮影によるもの。写真に添えられた短文には、生き物の説明だけでなく、生き物に出合ったときの状況まで織り込まれ、その時々の驚きがダイレクトに伝わってくる。「臨場感ってすごく大事。読んでくれる人に、まるで自分がその場にいるような気分になってもらうことも、カメラマンの役目の一つだと思うから」