「歌みたいに書きたかった」という文章も、写真も、冗舌すぎないつくりが心地よい。「これは専門書じゃないからね。科学と生き物への興味を持つきっかけになれば、それでいい。子供ももちろん、大人にも『なんだコイツ!? どうやって生きてるんだろう?』って想像してもらえたらうれしい」
海の中にいるかのような気持ちを味わえる一冊。「静かな本を作りたかった。静けさこそが、海だもん。お酒でも飲みながら、ゆっくりとページをめくってほしい」。ようこそ、波の下に広がるもう一つの世界へ。(塩塚夢/SANKEI EXPRESS)
■よしの・ゆうすけ 1954年、東京都生まれ。吉野雄輔フォトオフィス主宰。82年、フリーの海洋写真家としてスタート。NHK「海のシルクロード」の水中スチール班としてシリアへ遠征するなど、世界80カ国ほどの海を取材。写真集、図鑑、児童書、雑誌、広告などで活躍。『海の本』『ヒトスジギンポ 笑う魚』など著書多数。
「世界で一番美しい海のいきもの図鑑」(吉野雄輔著/創元社、3600円+税)