「結婚」の矛盾を鋭く突いた本書だが、「夫婦っていいな」と思わせてくれる。自身も新婚である山内マリコさんは「自分らしい考え方を主張できる相手がそばにいてくれる安心感はやはり大きいです」という=2015年5月13日(塩塚夢撮影)【拡大】
【本の話をしよう】
地方在住女子の“リアル”を描いたデビュー単行本『ここは退屈迎えに来て』で注目を集めた作家、山内マリコさん(34)。最新小説集『かわいい結婚』では、結婚をめぐる男と女のギャップを痛快にえぐり出した。
結婚して仕事をやめ、専業主婦になった29歳の女子。夫は大好きだけれど、家事は大キライ、こんな生活が一生続くのだろうか-? 表題作「かわいい結婚」をはじめ、27歳の独身男子が突然ナイスバディーの女子になってしまう「悪夢じゃなかった?」など3編を収録。いずれもコミカルな筆致ながら、女子の誰もが抱えている鬱屈を突く快作だ。
手に負えない欲求
「女性は必ず結婚というテーマにぶち当たりますよね。私も適齢期以降ずっと『結婚ってなんだろう?』と考えてきました。慣例化した結婚の矛盾や謎を率直に書こうと思った」。結婚への思いがわき上がってきたのは20代半ばから。