「結婚」の矛盾を鋭く突いた本書だが、「夫婦っていいな」と思わせてくれる。自身も新婚である山内マリコさんは「自分らしい考え方を主張できる相手がそばにいてくれる安心感はやはり大きいです」という=2015年5月13日(塩塚夢撮影)【拡大】
続く「悪夢じゃなかった?」では、年上の彼女と別れた男子が、女に変身して彼女と再会。女性のホンネを身をもって知ることになる。「主人公は、ネットでよく見る男性像にインスパイアされています。男女の生きづらさは表裏一体と言われるし、異性の体を経験することで解放されるものもあるんじゃないかと思いました」
恋愛至上主義よりも
作品ごとにテイストは違うが、心理描写のリアリズムは徹底されている。「子供の頃はトレンディードラマ全盛期。『運命の人と出会って大恋愛するのが最上』という価値観をうのみにしていたんですけど、大人になったいまは、そういう恋愛至上主義はちょっとしっくりこなくて。相手と、微調整しながら関係を構築していく過程のほうが、ドラマチックだなぁと」