ケニアの首都ナイロビの空港に着いた途端、事件は起きた。成田空港から一緒に旅してきた仲間の男性が、いきなり消えたのだ。慌てて探すと、彼は警察官とおぼしき男性に捕われている。心配になって近づくと、警察官は私に「こいつの仲間か?」と問う。うなずくと、「おまえはイエローカードを持っているか?」と厳しい声で聞いてくるではないか。
アフリカで「イエローカード」といえば、黄熱病の予防接種証明書のことだ。私は5年前に接種し、有効期間(10年)内の証明書を持っている。それを伝えると、警察官は「あっちに行け」と私を追い払った。
しかし、仲間は証明書を持っていなかった。それもそのはず。日本からケニアに渡航する場合、イエローカードは不要なのだ。仲間はその旨を理路整然と説明するのだが、警察官の答えは「ノー」。まさに「オレが法律」状態である。
10分以上もやりとりは続いただろうか。結局、仲間は釈放(?)された。何が起きたのか分からない私に、ケニア在住の専門家が解説してくれた。
いわく、あの警察官は空港に到着する外国人にああいう嫌がらせをして、解決金として現金、つまり賄賂を欲しがっているのだ、と。