新国立競技場のイメージ。莫大な建設費用への批判を受け、計画が見直されることになった(日本スポーツ振興センター提供)【拡大】
発表期限は31日
工費が膨らんだ最大の元凶は、新国立のシンボルとなるキールアーチ。長さ400メートルの巨大な構造で工法も特殊だ。アーチを含む屋根部分の工費は950億円に上る。しかも五輪後に設置を先送りした開閉式の屋根の工費は含まれていない。
工費の圧縮にはデザインの変更が不可避だが、この段階で大幅に見直せば、こけら落としで使用する予定だった19年のラグビー・ワールドカップ日本大会どころか、五輪自体に間に合わない恐れがある。安倍晋三首相も10日の国会答弁で「(デザインを変更すれば)五輪に間に合わない可能性が高い」と指摘していた。
政府は31日からクアラルンプールで開かれる国際オリンピック委員会(IOC)総会で、建設計画を報告する予定だ。事業主体のJSCは月内にもアーチ用の資材を発注するという。このため、政府は計画を見直す場合、31日までに変更方針を発表し、新たなデザインの選定作業などに着手する。安倍首相が近く下村(しもむら)文科相らと協議し、最終判断する。