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【大人の時間】「履けるオブジェ」 斬新な世界が広がる 下駄アーティスト 鈴木千恵さん作品展 (3/4ページ)

2015.7.16 15:00

「花魁(おいらん)」(展示用非売品)。花魁が履いていたものではなく、花魁をイメージした。大門と呼ばれていた遊郭の正門を正面に大きな牡丹をあしらい、裏には丸い窓(張見世)から中の金魚(花魁)を覗くことができる=2015年6月17日(田中幸美撮影)

「花魁(おいらん)」(展示用非売品)。花魁が履いていたものではなく、花魁をイメージした。大門と呼ばれていた遊郭の正門を正面に大きな牡丹をあしらい、裏には丸い窓(張見世)から中の金魚(花魁)を覗くことができる=2015年6月17日(田中幸美撮影)【拡大】

  • 「鷹」(展示用非売品)。本物の鷹の羽根ではないが、鼻緒に1本1本羽根を差し込んで作った=2015年6月17日(田中幸美撮影)
  • 「般若と万眉」(展示用非売品)。どんなに美しい女性でも嫉妬に狂うと般若と化すという女性の二面性を表現=2015年6月17日(田中幸美撮影)
  • 「ひなまつり」(展示用非売品)。下駄の歯の正面に富士山、天面にお内裏さまとおひなさま、歯の中央にはつるしびな風のオブジェと、静岡をイメージする物を沢山盛り込んだ=2015年6月17日(田中幸美撮影)
  • 下駄アーティストの鈴木千恵さん。実際に見たことのあるものをモチーフに作品作りをするという=2015年7月9日、東京都渋谷区の新宿高島屋(田中幸美撮影)
  • 「シンデレラ」(展示用非売品)。アクリルの中に金魚と桜が埋め込まれ、清流の中を金魚が涼しげに泳いでいるよう。シンデレラの下駄なので、あえて片方しか作っていない=2015年6月17日(田中幸美撮影)
  • 「渋谷」(展示用非売品)。渋谷で見かける若い女の子たちが履いていそうな下駄といよりサンダルのイメージ。天面にはラインストーンで彩られた王冠=2015年6月17日(田中幸美撮影)
  • 「ちきゅう」(展示用非売品)。下駄の側面には地層と蟻、かかとには花、天面の芝生にはパンダやクマなどさまざまな生き物。展示のたびに生き物たちの位置が変わる=2015年6月17日(田中幸美撮影)
  • 下駄に合わせて選べる鼻緒。カラフルでたくさんのバリエーションがある=2015年6月17日(田中幸美撮影)
  • 「波にうさーフィン」(左)昔からある“波にウサギ”という構図。ウサギがウェットスーツ姿でサーフィンを楽しんでいる「色々の家紋」(右)は一般的に黒いイメージのある家紋をカラフルに柄もいろいろに工夫した=2015年6月17日(田中幸美撮影)
  • 「よくばり花札・うさぎとたぬき」(左)は、花札の春夏秋冬シリーズでキツネと猫のバージョンもあり、片足ずつ好きなデザインを選べる。右は「ミンゴミンゴフラミンゴ!」。子供の頃からピンク色の鳥が大好きだという=2015年6月17日(田中幸美撮影)

 「会社として請け負ったものでなく、自分の履物を作りたい」。一から靴作りの勉強をしようと、退社して靴作りの学校を探すために渡英した。しかし、ロンドンの町で、靴の高級ブランド店に日本人女性が群がる光景を目の当たりにして違和感を覚えた。「海外で勉強したい自分も“海外”というブランドがほしいだけなのでは」。そして、「日本には昔から下駄がある。下駄で何か面白いものができるのでは」とひらめいた。24歳のときだ。

 下駄職人の展示会に赴き、静岡の郷土工芸品に指定される「駿河塗下駄(するがぬりげた)」の名人、佐野成三郎さんに半ば押しかけ的に弟子入りした。このとき種類や制作工程など下駄に関する知識はほとんどなかったという。ところが、試しに1つ作ってみたところ、子供のころから好きだった「絵を描くことができて、履物も作れる」と、自分の決断が間違っていなかったことを改めて認識することに。

 平日の昼間に仕事をしながら週に1、2回佐野さんの仕事場に通い、下駄作りを学ぶ生活を約6年続けた。それは下積み修業というより、絵付けや塗りなど楽しい作業を中心に行う「カルチャー教室のようだった」と振り返る。

夢は「ファッションショー」

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