安藤氏は、JSCが7日に開いた有識者会議を自己都合を理由に欠席し、この日の会見で陳謝した。総工費が2520億円に膨らんだ問題をめぐっては、2本の巨大なアーチの建設をやめ、建設計画を縮小する案が浮上している。
一方、菅義偉(すが・よしひで)官房長官(66)は16日の記者会見で、新国立競技場への批判が相次いでいることに関し、計画の見直しを含め対応を検討していることを明らかにした。「さまざまな意見に耳を傾けながら、国民負担が生じない工夫をできる限りしていかなければならない」と述べた。
菅氏は現行の建設計画について「各方面から慎重な意見が数多く出ている。もっともな指摘も多々ある」と強調。建設計画の経緯について「検証は当然必要だ」と語った。
≪笑い混ぜ持論 「選んだ責任はある」≫
新国立競技場の総工費が問題化して以降、初めて公の場でデザイン選定理由などを説明した安藤忠雄氏。約30分間の記者会見では、柔らかい関西弁で時折会場の笑いを誘いながら、総工費膨張への自らの関与を重ねて否定するなど終始マイペースの対応を見せた。