その積極性が生かされたのが五輪招致活動だ。プレゼンテーションは3度登壇して熱弁を振るった。東京での開催が決まると、激しくガッツポーズして号泣した。
「フェンシングをメジャーにする、というメダルだとは思っていない。それは五輪でやるべきこと」。30歳で迎える来年のリオデジャネイロ五輪に照準を合わせている。一方で、「今はリオで一区切りだと思っている」とも話し、集大成となる可能性も示唆した。
今大会の優勝で個人の出場に道は開けたが、団体は中国や韓国との激しい出場枠争いが続く。「団体での五輪の金メダルをみんなで分かち合いたい」という大きな目標へ、歩みは止まらない。(共同/SANKEI EXPRESS)
■おおた・ゆうき 京都・平安高(現龍谷大平安高)で高校総体個人3連覇。2004年アテネ五輪で個人9位。2008年北京の個人、12年ロンドンの団体で、五輪2大会連続の銀メダルを獲得した。世界選手権では10年に個人、団体で3位。171センチ、67キロ。滋賀県出身。