メキシコの“麻薬王”ホアキン・グスマン受刑者が脱獄に使ったトンネルに残されていた軌道を走る改造バイク。1マイル先のトンネルの出口まで3分で到達した=2015年7月16日、メキシコ・メキシコ市(AP)【拡大】
メキシコ最大の麻薬密売組織のボスが刑務所から2度目となる脱獄を成功させ、その大胆不敵な手口が世界中を驚愕(きょうがく)させている。刑務所の外から独房のシャワースペースの真下まで掘られた1.5キロのトンネルには電灯はもちろん換気装置も完備。最低1年の工期と500万ドル(約6億2000万円)の建設費が必要と推定されている。内部にはレールが敷かれ、ボスは軌道走行用に改造されたバイクにまたがり、わずか3分で逃げ去った。警察当局は6000万ペソ(約4億7000万円)の懸賞金を懸け行方を追っているが、ボスはツイッターへの投稿で「捕まってもまた逃げてやる」とうそぶいた。
シャワーから忽然と
脱獄が起きたのは、1週間前の11日午後8時過ぎ。メキシコシティ郊外にある国内で最も警備が厳しいアルティプラノ刑務所に収監されていた麻薬組織「シナロア・カルテル」の最高幹部で、“エル・チャポ”ことホアキン・グスマン受刑者(58)が独房から忽然(こつぜん)と消えた。
公開された監視カメラの映像には、シャワースペースの仕切りに隠れるようにして姿を消す場面が写っており、床に50センチ四方の穴が開いていた。