メキシコの“麻薬王”ホアキン・グスマン受刑者が脱獄に使ったトンネルに残されていた軌道を走る改造バイク。1マイル先のトンネルの出口まで3分で到達した=2015年7月16日、メキシコ・メキシコ市(AP)【拡大】
報道によると、穴の深さは約10メートルではしごを伝って降りると、高さ2メートル弱、幅1メートル弱のトンネルにつながっており、刑務所の外の建築中の家まで延びていた。
トンネルには、換気のためのパイプや電線が通されており、土を運び出すために使ったとみられる軌道を走る改造バイクと2台のカーゴも残されていた。バイクは逃走時にも使われ、警察当局が走らせてみたところ、3分でトンネル出口に到達したという。
偽装作戦、職員関与も
また、現地メディアによると、脱獄の数日前に刑務所近くのパイプライン建設現場でドリルを使った掘削工事が始まり、受刑者から「うるさい」との苦情が出ていたという。独房の真下までトンネルが延び、縦穴を掘る音を消すためのカムフラージュ作戦とみられている。
メキシコの警察当局者は、トンネルの貫通には「4人の作業員が8~10時間ごとに交代するシフトで、352日かかる」と推測。また、米麻薬取締局(DEA)の元作戦チーフ、マイケル・ビジル氏も米メディアに「最低1年の工期と500万ドル以上の工費がかかっている。奴にとっては5ドルの価値だが」と述べた。