東京都内にある病院の受付窓口。厚生労働省の調査では、カルテの開示を請求した患者は全国で1割にも満たなかった=2005年、東京都内(瀧誠四郎撮影)【拡大】
カルテ開示は、患者と医師との信頼に基づく「安心・安全な医療」の実現に有効との指摘もあり、検討会の座長を務める多田羅浩三・大阪大名誉教授(公衆衛生)は「医療従事者よりも立場が弱い患者の権利を守るためにも、国は開示義務が国民に十分認識されるよう普及、啓発に努める必要がある」としている。
医療事故の遺族で「患者の視点で医療安全を考える連絡協議会」代表の永井裕之さん(74)は「カルテは自分たちのものと思っている医療関係者がまだ多いのではないか。カルテを見ることで患者は自分の病状をより理解できる。開示義務があることを医療機関が患者に知らせ、国は医療関係者を教育する必要がある」と話した。
積極的に請求促す機関も
こうしたなか、積極的に開示請求を促す医療機関もある。
「医療従事者と患者さまとのより良い信頼関係を築くために、カルテ開示(請求)をお勧めしています」。京都市の「京都民医連中央病院」は病床数400超の総合病院。2007年11月から、院内に患者や家族向けの張り紙を掲示している。