社内には佐々木氏の“悪評”が広がり、西田氏が事実上、更迭。西田氏は会長ポストを渡さず、佐々木氏は異例の副会長に棚上げされた。田中社長との交代会見で佐々木氏と西田氏はお互いを公然と批判し、対立は決定的となった。
その後、経団連副会長に就任し、政府の産業競争力会議のメンバーも務めるようになった佐々木氏は、西田氏への対抗心から財界総理を狙っていたともいわれる。
トップ就任の後ろ盾となった西田氏の目を意識したのか、田中社長も高い経営目標を掲げ、不適切会計に関わった。
ライバル関係にある日立製作所の関係者は「財界に優秀な人材を送り込んだ東芝は常に業績が良く、名門企業の振る舞いをしなければならなかったのでは」と話す。名門企業ゆえのプレッシャーが経営者にのしかかり、利益至上主義が広がったとの見方だ。
利益水増し問題で経営陣の多くが辞任し、財界総理を輩出してきた名門企業、東芝への信頼は失墜した。トップが経営をゆがめた代償は大きい。(SANKEI EXPRESS)