7月19日、台北市内で開かれた国民党大会で、旗を振る洪秀柱氏(手前)。後ろに並ぶ立法委員選の候補者らを率いることができるのか、疑問視されている=2015年、台湾(田中靖人撮影)【拡大】
だが、その内容は弁明の色合いが濃かった。洪氏は戦後、台湾に移住してきた外省人家族の出身であることへの批判に配慮し、あえて台湾語で自身や家族の苦労を紹介。対中政策では、馬英九総統(65)が掲げる「1992年コンセンサス」を「基礎」とし、「台湾優先(路線)を堅持する」と強調した。
洪氏は直前、自身の対中政策は「一つの中国」原則を中台それぞれが表明するという馬政権の「一中各表」ではなく、中台双方がより大きな「中国」に属しているとする「一中同表」だと発言。連邦制による中台統一を目指しているとも取られかねず、支持率が急落していた。
訪米より地方回り優先
台湾の総統選には、米国と中国の方針が大きな影響を及ぼすとされる。馬総統は2期8年の中国優先政策で中台関係を安定させ、その結果、米国の信頼も勝ち取った。中米への外遊途中、母校の米ハーバード大で、総統として2人目の“講演”を行ったのは、その成果だとされる。その一方で、若い世代を中心に反中感情が高まり、昨年11月末の統一地方選での惨敗を招いた。