衆院平和安全法制特別委員会の中央公聴会で自説を述べる法政大学法学部教授の山口二郎氏(左)=2015年7月13日、国会(斎藤良雄撮影)【拡大】
まさに限定的容認である。ところが1960年代半ば~後半にかけベトナム戦争が激化。以後、解釈の比重が《攻撃された同盟国への直接助太刀論》に偏っていく。政府が72年、参議院に提出した資料にはこうある。
《憲法の下で武力行使を行うことが許されるのは、わが国に対する急迫、不正の侵害に対処する場合に限られるので(略)他国に加えられた武力攻撃を阻止する(略)集団的自衛権の行使は、憲法上許されない》
定義変えで全面禁止可に
72年の政府見解以前、かくも明確に集団的自衛権を否定した例はない。それでも《他国に加えられた武力攻撃を阻止する》行動を禁じただけ。《生命、自由及び幸福追求の権利が根底からくつがえされる(略)国民のこれらの権利を守るため止むを得ない》局面では、《必要な自衛の措置》を担保していた。