鶴竜は「力士になるきっかけをつくってくれた人。いなかったら自分は相撲も知らなかったし、おかげで今の自分がある」と感謝した。
12年夏場所では史上最年長初優勝も果たした。「40歳までやれるとは思わなかった。精いっぱいやった」と充実感を漂わせた。40歳まで幕内を務め続けられた裏には、自他ともに認める「稽古場好き」がある。
「朝、まわしを着けて汗を流す。あの雰囲気が大好きなんだよ」と笑う。朝方まで酒を飲むのは当たり前。それでも午前8時半には何食わぬ顔で四股を踏む。部屋の稽古が終わるまで2、3時間絶えず体を動かす。26歳の弟弟子、旭秀鵬(きょくしゅうほう)は「酒も稽古も付いていけないよ。化け物だね」とあきれるほどだ。
休場2回、「脱走」も
現役140場所で、休場はホームシックで“脱走”した新弟子時代の1992年秋場所と禁止されている自動車運転で事故を起こして出場停止となった2007年夏場所だけ。