ロシア西部のバルチックで行われた海軍のパレードの視察で演説するウラジーミル・プーチン露大統領=2015年7月26日(AP)【拡大】
最も代表的な例といえるのが、国営武器輸出公社を母体に設立されたロステクや、国営石油企業「ロスネフチ」だ。ロステクを牛耳るチェメゾフ氏とロスネフチのイーゴリ・セチン社長(54)はともに、プーチン氏と同じ旧ソ連国家保安委員会(KGB)の出身とされている。
上げ潮時代過ぎ二極化へ
プーチン政権下では、地方知事などの首長が任命制とされ、オリガルヒ(新興寡占資本家)についても「政権に従順な者だけが生き残る」との暗黙の掟が成立。「垂直の権力」と呼ばれる中央集権体制で、地方首長や役人、オリガルヒも含むエリート層全般が政権への忠誠と引き換えにさまざまな利権を得る構図が定着した。
しかし、国際資源価格の上昇気流に乗り、だぶつく石油・天然ガス収入をばらまけた第1~2次プーチン政権期とは状況が一変した。経済成長の頭打ちに軍事や地下資源、金融分野を標的にした米欧の対露制裁が重なり、今や再分配すべき国家資金の原資が急減しているのだ。