ロシア西部のバルチックで行われた海軍のパレードの視察で演説するウラジーミル・プーチン露大統領=2015年7月26日(AP)【拡大】
国内総生産(GDP)の1割をたたき出してきた屋台骨、国営天然ガス企業「ガスプロム」は、今年の産出量が過去20年余りで最低となり、収益は前年比27%減になると予想されている。やはり苦境のロスネフチは、ガスプロムによるガス輸出パイプラインの独占使用をやめさせ、自らがガス輸出に参画しようと陳情を強めている。
一方、ナノテク分野の発展を目的とする特殊国策会社「ロスナノ」をめぐっては、アナトリー・チュバイス社長(60)の側近が今月、巨額横領の疑いで在宅逮捕された。複数の幹部が捜査当局を恐れて海外に出たとの情報もある。チュバイス氏は1990年代のボリス・エリツィン政権期からエリート層にとどまる異色の存在で、事件はチュバイス氏に対する圧力とも受け止められている。
現時点でエリート層はプーチン氏支持で結束しており、近い時期に大規模な離反が起きる兆候はない。しかし、「上げ潮」の時代が過ぎ、浮く者と沈む者が出てくることだけは間違いないだろう。(モスクワ支局 遠藤良介(えんどう・りょうすけ)/SANKEI EXPRESS)