宮内庁は1日、戦後70年にあたり、昭和天皇(1901~89年)が国民に終戦を伝えた玉音放送の原盤と再生した音声、昭和天皇が玉音放送を聴いた皇居内の御文庫(おぶんこ)付属室の写真などを公開した。原盤と音声の公開は初。付属室は、終戦の聖断を下した御前会議が開かれるなど終戦間際の重要な舞台だった。
玉音放送は、終戦前日の1945(昭和20)年8月14日深夜、昭和天皇が宮内省内廷庁舎(第二期庁舎)2階の御政務室で読み、隣室でNHKの技術職員が録音した。
録音は2回行われ、2回目(原盤正本)が翌15日正午からラジオ放送された。原盤正本は46年7月に連合国軍総司令部(GHQ)に一時貸し出され、その後は皇居内で保管されていた。1回目(原盤副本)は75年にNHK総合放送文化研究所に貸し出され、NHK放送博物館で管理しているが傷んでおり再生は不能だ。
戦後70年を迎えるにあたり、宮内庁が戦争関連資料の公開を検討。天皇、皇后両陛下のご了解を得て、原盤正本を確認したところ、同時に録音した2枚組みと3枚組みのうち、2枚組みの完全再生に成功し、デジタル録音した。当時のレコードは録音可能な時間が短かったため、複数枚が組み合わされたという。