1945年8月14日に録音された玉音放送の原盤は、宮内省内廷庁舎内の金庫で保管された。翌15日未明、徹底抗戦を主張する反乱軍が皇居を占拠し、原盤を奪取しようとして失敗。予定通り、正午にラジオで放送された。
原盤正本は46年7月11日、GHQに貸し出され、8日後に返還。現在、テレビなどで使われている音声は、この際にGHQが複製したものが繰り返し複製されて出回ったとみられる。
GHQから返還後は、昭和天皇の住まいだった御文庫で缶に入れて保管。1996(平成8)年10月に皇居内の三の丸尚蔵館、さらに、宮内庁用度課の金庫室に移されて厳重に管理されてきた。
宮内庁が今回の公開にあたりレコードの入った缶を調べたところ、レコード6枚を確認。ただ、原盤正本は5枚だけで、残る1枚は46年5月24日にラジオ放送された、戦後の復興に向けて食糧難に苦しむ国民に助け合いを呼び掛ける「食糧問題に関するお言葉」の録音盤だった。
昭和天皇実録には、原盤正本は6枚と記載されているが、宮内庁は「資料に基づいた記述で、実録は訂正しない」としており、現物との整合性は謎のままだ。