参院本会議で質問に立つ民主党の北澤俊美元防衛相。その質問は中国共産党のプロパガンダにソックリだった=2015年7月27日、国会(酒巻俊介撮影)【拡大】
日本を危険視し、中国に寛大な左翼野党を尻目に、中国が占領を狙う尖閣諸島を市域に抱える沖縄県石垣市議会は7月15日、法案の今国会成立を求める意見書を可決したが「永田町では感じ得ない肌感覚の危機感を持っている」(首相)。
もっとも「危機感」は持つが、政治的に封印する政治家もいる。民主党の枝野幸男幹事長(51)は会見(7月29日)で「特定の国名を出して話をすることは避けるべきだ」と指摘し、政府の「焦り」だと切って棄てた。枝野氏は意外にも、中国へはそれなりに厳しい態度を採ってきたが、この日はなぜか変心した。小欄はむしろ、安倍氏が中国を名指しするはるか以前より、日本を日常的に名指し批判してきた中国の「焦り」を感じる。例えば、5月発表の国防白書《中国の軍事戦略》。
《日本は戦後体制脱却を目指し軍事・安全保障政策の大幅な調整・変更を進め、地域諸国に重大な懸念を誘発した》
国民の姿勢にも問題
《地域諸国に重大な懸念を誘発》しているのは中国で、主要国もASEAN(東南アジア諸国連合)加盟国も、日本の集団的自衛権行使をこぞって歓迎。《重大な懸念を誘発した》のは、誼を通ずるわずかばかりの無法国家だけだ。
否、日本の左翼野党も《重大な懸念を誘発》された。国際社会が支持して、無法国家と左翼野党のみ反対する様子は、天下の奇観である。